22.01:また一年経ちました。

早春2022

あけましておめでとうございます。
また一年が経ちました。
いろんな事に気を揉みつつもサッとクリアして新たな気持ちで、と思わせてくれるのが新年の良いところです。

さて今年は何をしようかな。
頭にはいくつか浮かんでおりそれを順に一つ一つやって行こうと思いますが、ここ数年来考えてもなかなか整理できないテーマがあります。それは循環型社会、SDGsとも絡んでいくと思われる、言葉にしにくいのですが、建築に流れる時間、建築が生きる時間、に関連することです。

昨年福岡伸一氏の著作「動的平衡」を読み大きな影響を受けました。私なりに要約して引用しますと
”秩序あるものはすべて損傷により秩序を失っていくが、生命はそのため先回りして、自らを壊しそして再構築する「動的平衡」というあり方を準備した。しかしその損傷が進みすぎると個体の死は免れない。ただしその時にはすでに次の世代にバトンタッチされ全体としての生命活動は続く。個体の死というのは本質的に利他的なあり方なのである。”

建築物はできたらすぐに朽ち始めます。輝きが消え、汚れが付着し、美しさが消えていく。その自然の流れはどんなに優れた材料で造ったとしても逆らえず、やがて寿命がくる。
建築を都市環境、住環境の一因子と捉えれば、求めるのはその環境全体の秩序と言えそうですが、今の現況をどう捉えておくべきかが大変悩ましい。その上で「個体の死」「利他的なあり方」のあるべき姿を早く見たいと思っています。
本年もご指導よろしくお願いします。

22.01.01
22.01.02:一部修正